Easyライブラリシリーズについて
by I.N. 2012/7/10
 EWCLIBやESPLIBなど私のライブラリの多くはEで始まるのですが,これはEasyの頭文字からとっています.これらのライブラリはいずれも,「できるだけ簡単に使えるものにしたい」というコンセプトを持って作られました.最近のWindowsプログラミングやMicrosoftのライブラリはどうも最初の敷居が高いものばかりと感じているからです.自分が試してみたいソフトのアイデアがあっても,そのプログラムを書く以外に,様々な手続きが必要だと知ると,もう作る気が無くなってしまいます.また,別のプログラムをちょっと作りたくなって元になるプログラムを修正するにしても,本題以外の部分が多いと面倒です.そんなわけで,ライブラリの中身を作成する段階では苦労するとしても,ライブラリ関数を実際に使う段階ではできるだけシンプルかつ実現したいものがある程度自由に作れるようにという精神で作成・改良してきました.また,ヘッダファイル形式(オープンソースと表現した方が正確)にしている理由は,「バグがあったらごめんなさい,適当に修正してください.作者は未熟者です」ということもありますが,私自身が「他人が作ったライブラリ(特に無料の)なんて信用できるか.内部で何やってるんだか.情報を密かに送信してたりしないの?」という疑い深い性格でして,そういう性格の人にも使ってもらうためです.

 あと,Easyライブラリシリーズを作る原動力になっているもう一つのことがあります.それは「昔のパソコンはBASIC言語でやりたいことがすぐに試せた」という作者の経験です(これである程度年齢が分かってしまう).グラフィック画面に線を1本描きたいと思ったら,パソコンの電源を入れて0.1秒くらいで起動と入力画面が表示され,プログラムはわずか1行書けばOK,という感じでした.昔のパソコンの方がある意味使いやすく,また覚えるのに必要な時間も短い気がします.パソコンに限らず最近のデジタル製品は起動や終了でやたらと時間をとられるし,もっと簡単に使えるものでなければならないと感じます.

 プログラミングできるようになるとパソコン(コンピュータ)の本当の面白さが分かると思っている作者としては,Easyライブラリシリーズによってプログラミングの敷居が低くなり,自分のアイデアを試せる人が少しでも増えることを願っています.


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